平塚版 掲載号:2017年11月30日号
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12月9日と10日に開催される「湘南ひらつかメディフェス」の発起人 水島 久光さん 東海大学教授 56歳

まちの記憶 つなげる旅人

 ○…「平塚は実はすごくメディアが充実しているまち。素晴らしいイベントになると思った」と目を輝かせる。「湘南ひらつかメディフェス」は全国各地で開催されている、市民による市民のためのメディア交流集会。平塚開催のオファーをうけ、市内のケーブルテレビやラジオ、新聞社に声をかけた。「メディアと市民のあり方を考えるきっかけにしたい」と当日を待ち望む。

 ○…広告代理店、インターネット運営会社を経て、「メディアってそもそも何だろう」という問いを胸に東京大学の大学院へ。卒業後は実践教育に力を入れている東海大学の広報メディア学科に着任した。「いろんなメディアに関わってきたけど、僕は生粋のテレビっ子」。厳しい家だったため、小学校時代は友達の家で勉強するふりをしてこっそりテレビを見せてもらった。「『8時だョ!全員集合』の時代。テレビの研究者は不思議と同世代が多いですね」とテレビに夢中だった少年時代を振り返る。

 ○…もう一つの軸であるアーカイブ研究への入り口は戦後60年の節目だった。「マスメディアはどうしても全国放送ベースで作られる。地域の記憶をどう残すか考えたときに、テレビでは担いきれないローカルな視点が浮かんだ」。授業の合間を縫って、日本各地を飛び回り、現地で酒を酌み交わしながらまちの歴史や記憶、そこで暮らす理由を紐解いていく。「職業は旅人ですね」と茶目っ気たっぷりに笑う。

 ○…「駅前の印象しかなかった」という平塚のイメージも、メディフェス開催準備を重ねるごとに輪郭がはっきりとしてきた。東海大学から駅に向かうだけで、御殿や纒、公所など変わった地名を発見し、川が地域を作ってきたのだと感じた。「郷土史的な情報と今の暮らしを結び付けたい。それが大切な市民メディアの役割です」と、実行委員会結成から8カ月間、旅をしてきた平塚のまちを見つめる。

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