年代別に新規プログラム 中井町が健康プラン策定
町民の発病予防と健康増進を目的に中井町は「美(み)・緑(りょく)なかい健康プラン」(中井町健康増進計画)を策定した。2012年度から10年間を計画期間に設定し、祖父母向け育児講座や禁煙サポート、心の悩み相談、シニア体力測定など、年代別に新しい健康づくりプログラムを実施していく。
自然環境と地域の力を生かし、健康づくりを通して「笑顔で元気なまち中井」を実現することを基本理念に据えた同プラン。町民の年齢層を乳幼児期(0〜6歳)、学童期・思春期(7〜19歳)、青壮年期(20〜39歳)、中年期(40〜64歳)、高齢期(65歳以上)の5つのライフステージに分け、それぞれの年代に合わせたプログラムを立案したことが特徴だ。
新たな健康推進事業は、栄養バランスがよく短時間でできる親子クッキング、青壮年向けの禁煙応援作戦、忙しい働き盛り世代を対象にしたウォーキングのすすめ、高齢者の体力向上メニューの作成と仲間づくりなど。中学生に対する薬物乱用防止教育は今までにも行ってきたが、より効果の高い事業とするため、酒・タバコ・薬物の依存症から脱却を目指す自助グループの当事者などから生の声を聞く講演会を今年度から実施していく。また、健康意識があまり高くない20・30代の若い人たちにも栄養バランスのとれた食事を考えてもらおうと、町内のコンビニエンスストアや食料品店へ品選びに役立つ情報カードを掲示する計画も段階的に行う予定だ。
健康増進計画の策定にあたり、町では2010年度、庁内策定委員会を設置。翌11年度には町民代表者や学校教諭、健康普及員、商工関係者など町内外の幅広いメンバーで組織する委員会を発足、町民の健康状態や意識を把握するために4248人を対象にアンケート調査を行った(回収率52・3%)。委員会の下に設けたライフステージ別のワーキンググループがその調査結果などをもとに問題を分析して課題と解決策を抽出。優先度の高い施策をプランに盛り込んだ。健康調査では、過体重・肥満なのに痩せたいと思わない人が男性の思春期から高齢期まで見られるのに対し、女性は中年期以降に多くなる傾向が明らかになった。
町は「病気の早期発見や治療・リハビリの前段階にあたる1次予防(発病予防・健康増進)を進めていくうえで多くの町民に、今後実施する事業に積極的に参加してほしい」と話す。
健康プランとアンケート調査報告は中井町のホームページに掲載されている。
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