神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

二宮ゆかりの画家 連載第3回 二見利節(としとき)・その生涯

公開:2012年5月18日

  • X
  • LINE
  • hatena
二見利節
二見利節

放浪生活から画業へ

 昭和二年、ある図案家の弟子として再び東京の生活が始まったが、数か月でそこを飛び出してしまった。行くあてもなく、さまよっていた利次は、銀座界隈で見受ける似顔絵描きの仲間に入った。看板描きの手伝いの仕事があれば、そのほうにも出向いた。彼の絵心がそうさせたのであろう。

 当時、銀座の露店は、千疋屋が取り仕切っていた。毎日出店料の集金をするのである。ここで集金の仕事をしていた沢崎節(とき)子と知りあった。似顔絵描きの仕事の合間に集金の手伝いもした。沢崎節子からもずいぶん世話になったようである。たまたま似顔絵のコンクールがあって出品した利次の絵が一等に当選してしまった。「俺は絵がうまいんだ」と自己満足した利次は、ある画家を訪ねて、似顔絵の批判を請うた。ここで「絵はこういうものではない」と、こんこんと諭され、田舎に帰って近くの画家に就いて絵を学ぶように勧められた。これが利次の画業を志す第一歩であった。

※「二宮町近代史話」(昭和60年11月刊行)より引用

-・-・-・-・-・-・-

 二宮町にアトリエを構え、創作活動に打ち込んだ洋画家二見利節(1911〜1976年)の生涯を紹介します。
 

大磯・二宮・中井版のコラム最新6

乱打戦は制してこそ

ベルマガ通信 3月17日ホーム湘南4-4浦和

乱打戦は制してこそ

J1第4節vs浦和レッズ

3月22日

大磯歴史語り〈財閥編〉

大磯歴史語り〈財閥編〉

第72回「浅野総一郎㉒」〈敬称略〉   文・武井久江

12月22日

大磯歴史語り〈財閥編〉

大磯歴史語り〈財閥編〉

第71回「浅野総一郎㉑」〈敬称略〉   文・武井久江

12月8日

残留を引き寄せた主将の一撃

ベルマガ通信 11月25日アウェー湘南1-0横浜FC

残留を引き寄せた主将の一撃

裏天王山の軍配は湘南

12月1日

勝って兜の緒を締めよ

ベルマガ通信 11月11日ホーム湘南2-1名古屋

勝って兜の緒を締めよ

J1第32節vs名古屋グランパス

11月17日

大磯歴史語り〈財閥編〉

大磯歴史語り〈財閥編〉

第70回「浅野総一郎【20】」〈敬称略〉   文・武井久江

11月17日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月19日0:00更新

  • 4月12日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

大磯・二宮・中井版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月24日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook