風船が運んだ種 花開く 発信元の山梨から礼状
山梨県の小学生が風船に付けて飛ばした種から、交流の花が咲いた。中井町北田の市川義男さんは自宅裏の畑でバジルの種を拾い、栽培。今月12日、風船を飛ばした学校へ成長した株の写真と手紙を送ったところ、児童と校長からお礼の手紙が届いた。
市川さんが種を見つけたのは6月6日の午後3時頃。畑の物置小屋の前に、破れた水色の風船と種の小袋、山梨市立牧丘第三小学校の児童の名前と「大切な友達」というメッセージが書かれた紙が落ちていた。学校へ連絡すると、「種を蒔いて育ててください」と教頭の依頼。プランターに蒔いた種は8つの芽を出し、そのうち5本が30cmから60cm程度まで伸びた。
市川さんは成長したバジルを児童たちに見てもらおうと、写真に手紙を添えて発送。早速、4年生の女の子と三枝秀康校長からお礼の手紙が届いた。児童と教職員全員が喜んだことや、運動会の練習を頑張っていることなどを綴った手紙に微笑ましさを感じている市川さんだ。
牧丘第三小学校は山あいに佇む全校児童27人の学校。種付き風船は、人権擁護委員会が推進する「人権の花運動」の一環として6月6日の午前10時半頃に約35個飛ばしたという。
市川さんは「子どものいじめが問題になっているなか、心のふれあいを感じる嬉しい出来事。牧丘第三小学校のみなさんには仲良く勉強して、風船の種子のように広い世界へ羽ばたいてほしい」と願っていた。
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3月29日