中郡卓球協会の会長に就任した 小野寺 正紀さん 大磯町在住 72歳
伝統を繋ぎ 未来を育てる
○…大磯町と二宮町の卓球クラブなど25団体のまとめ役。主催する西湘オープン卓球大会では、全国から2500人を超える参加者がしのぎを削る。ほかにも、500円で参加できるワンコインリーグなどユニークな企画にも取り組む。6月からの就任に「前会長が作ってきたこれまでの活動をますます発展させたい」と襟を正す。前任の坂口博泰さんは会長を30年以上務め、現在主催する4つの大会を立案するなど、協会の礎を作った人物。体調を崩し、今年の1月に急逝した。「坂口さんに『お前がやれよ』って言われてね。遺言だからね…」と柔和に語る。
○…卓球は中学生の頃から大学生までやりこんだ。高校ではインターハイ、大学では団体戦で全日本大会にも出場した実力派選手だった。練習の基礎は「走り込み」と力強くうなずく。鍛えた脚力で、高校時代には駅伝の全国大会に助っ人で出場したほどだ。「でも短距離は女性にも負けるほど苦手。鉄棒もだめだったなぁ。逆上がりなんて今もできないよ」と苦笑い。
○…毎月2回、町のスポーツ教室でラケットを握り、後進の育成に励む。「昔は負けず嫌いだったけど、今は教えた子が試合で勝つ方が嬉しいね」と相好を崩す。自身の練習は週に4日、毎回4時間ほど打ち込むという。「仲間からはスタミナあるねとよく言われる。昔走っていた時の貯金がまだ残っているのかな」。自慢の持久力は今も健在だ。
○…大磯に住んで37年ほど。「我が家はちょうど風の通り道でね、夏にもクーラーをつけないくらい。近所の川ではホタルも飛ぶし自然も豊か」と、山と海を身近に感じる気候に惚れ込んでいる。自身の子どもは卓球の道を選ばず、孫も始めたのは空手。「身内に教えるのは難しいね」と笑うが「ホントは卓球をやってほしいけど…」とポツリ。今後の目標は「高齢者の健康増進と若手育成」の二つ。今日も湘南の潮風を感じながら、コートで汗を流す。
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