中井町 転倒予防体操で受賞 住民主体の活動に評価
高齢者の転倒・骨折を防ぐために地域独自の「こゆるぎ体操」の普及に取り組む中井町が、一般財団法人千代田健康開発事業団(深田幹雄理事長・事業母体/日立ビルシステム)からチヨダ地域保健推進賞を受賞した。町民が主体となった10年間の活動が評価された。
町保健福祉センターで11月19日に表彰と副賞の贈呈があった。開始当初からこゆるぎ体操の普及に協力してきた第1期指導員9人と町保健師らが出席。同事業団の川村公人総務部長が「今後も地域の健康推進に向けて益々の活動を期待している」と述べた。
厚生労働省と全国保健所長会ほかが後援するチヨダ地域保健推進賞は、地域保健の推進に顕著な成果を上げている保健師とそのグループを顕彰するもの。17回目を数える今年は北海道から鹿児島県まで73件の応募があり、40団体が表彰を受けた。
高齢社会を迎えて中井町は、介護を受けずに自立して日常生活を送れるよう、町民の健康寿命を伸ばすことを重視。高齢者の転倒・骨折は要介護や寝たきりにつながりやすいことから、転ばないための体づくりに役立つオリジナル体操を考案した。さらに、これを地域に広めようと町民のなかから体操指導員を養成。2003年に指導員18人と3つの自治会で転倒・骨折予防のこゆるぎ体操教室がスタートした。現在は第8期までの指導員64人が普及活動を支える。教室開催は17自治会に拡大し、65歳以上を中心に300人を超える町民が月に1、2回参加している。
体操指導員として10年間活躍する小河原義博さんは「普段使わない筋肉を鍛えることができる」と、体操の効果を示す。「地域のみなさんが健康で長生きできる手伝いをすることは、自分の健康のためにもなっている」と語った。
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