二宮町で見ごろを迎えた早咲きの菜の花をまちおこしにつなげようと、観光土産品「菜の花ラスクはるまち」の販売が23日、JR二宮駅前の町民会館で行われた。文教大学(茅ヶ崎市)の女子学生3人が考案し、町と地域洋菓子店の協力で商品化。吾妻山公園の菜の花を目当てに訪れた観光客などが買い求め、用意した50セットが完売する人気ぶりだ。
菜の花ラスクを考案したのは、同大学国際観光学科3年生の渡邉菜月さん(20)、成見瑛奈さん(21)、仙波綾音さん(21)。二宮町から依頼を受け、2014年夏ごろから授業の一環として新しい土産品の開発に取り組んできた。
3人は、毎年11月に行われる「湘南にのみやふるさとまつり」でのアンケートを参考に、「千円未満の菓子」「菜の花を使用したもの」といったイメージを取り入れた土産品を検討。若者にも親しみやすく、日持ちがするラスクを作ろうと決めた。商品開発には洋菓子店「芦の屋」の芦川孝幸さんが協力し、試作を重ねて味の異なる2種類のラスクセットが完成した。
「苦くない」子どもも食べやすく
ラスクは、菜の花のピューレを使ったフランスパンをホワイトチョコレートで覆い、塩をまぶして味にアクセントを加えた。黄色いチョコレートペンとフキの砂糖漬けで菜の花をあしらったデザインが特徴だ。もう1枚は表面をバターと砂糖で味付けし、シンプルに仕上げた。仙波さんは「菜の花は苦味を嫌う人もいますが、お菓子にしたことで子どもも食べやすいのでは」と話す。
パッケージに貼るシールは、渡邉さんがデザインしたもの。「ふんわりと柔らかなイメージを出したかった」と、ピンク地に吾妻山公園から望む富士山と菜の花を描いた。
販売会では、町の地場産品などと並んでブースを設け、3人が接客を体験。町内に住む60代の女性は「見た目がかわいらしくて、菜の花のデザインも春らしいですね」とラスクを買い求めていた。
二宮町産業振興課の高橋梓さんは「学生のアイデアを取り入れた商品が、若い人たちに向けた町の観光PRにつながれば」と期待を寄せている。
ラスクの販売は、2月6日・7日にも町民会館で行う。2枚入り300円で限定50セット。時間は午前9時30分〜午後3時30分、売り切れ次第終了。
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