ご近所さんが顔を合わせ、今日も元気にイチ、ニッ、サン、シ―。二宮町山西の杉崎惣一さん(88)宅の庭で1日も休まず行っている「二宮ラジオ体操の会」の連続記録が、1月20日で1万6千回に達した。
記念大会のこの日は会員のほかに飛び入り参加者も含め、老若男女約100人が集合した。まだ薄暗い中でキビキビと体を動かし、一日をスタートさせた。
「健康のために運動しよう」。杉崎さんが同級生(故人)を誘って同会をつくり、活動を始めたのは1972年4月1日。最初は2人だけだったが、徐々に近所の人などが加わり、仲間が増えた。現在の会員は約40人。夏休みには地元の子ども会が同会に合流し、いっそう賑やかになる。小学生の頃にラジオ体操に参加し、その後同町を離れた人が親になって帰省した際、子どもを連れて体操をしに来たこともあるそうだ。
杉崎さんが開放している芝生の庭には、毎朝6時30分になるとタイマーをセットした屋外スピーカーから自動的にラジオ体操が流れる。家主が泊りがけの旅行などで留守にしている時でも、ほかの会員たちが集う。雨や雪が降っても、広さ約200平方メートルの車庫兼体操スペースがあるので中止にならない。昭和天皇崩御などの重大な出来事が起きてラジオ体操が放送されなかった日は、掛け声を出して体操したという。
体を動かした後、会員が持ち寄った手料理や漬物などでお茶を飲みながら世間話をするのも恒例だ。ラジオ体操が地域の人たちの交流の機会になっている。20年近く続けている秋山マサ子さんと7年ほど前から始めた明石みよ子さんは「皆さんとも仲よくなれて、毎日来るのが楽しい」と語る。 「私一人ではここまで続かなかった。大勢の人が集まってくれるおかげ。早起きして体操しているから、こうして長生きできる」と杉崎さん。「あと何回できるかな。ハッハッハッ」と声を弾ませ、次なる目標2万回を目指す。
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