大磯町は16日、消防署3階にある町立武道館の天井裏からアスベストが見つかったと発表した。町立施設を対象にした2005年の一斉調査で、点検の範囲外だった箇所からの検出。町は今後、除去方法などの検討を進める。
町によると、4月25日に武道館の雨漏り調査を行った町職員が、天井裏の鉄骨に耐火被覆材が吹き付けられているのを見つけた。建物は1974年に建築され、建材にアスベストが含まれている疑いがあることから、28日に分析調査を行った。
調査の結果、建材に8・25%のクリソタイル(白石綿)系アスベストが含有されていることが判明した。町では今後、空気中のアスベスト量を調査し、飛散防止に向けた具体策を検討していく。
過去の調査時に天井裏点検せず
町は2005年にアスベスト対策会議を設置し、学校や町立施設など71カ所でアスベストの使用状況を調査。うち35施設は専門業者にも調査を依頼した。対象施設には武道館が備わる消防署も含まれていたが、3階の天井には点検口が設けられておらず、今回見つかった耐火被覆材の使用を確認できなかったという。
利用団体「早急に解決を」
武道館は4月25日から使用を停止しており、利用団体の間では活動場所の変更を余儀なくされるなど動揺が広がっている。
武道館は、合気道や太極拳、ダンス、体操など25団体が登録している。町では代替施設の確保が難しく、利用再開までの活動場所を自主的に探す必要がある。
10年ほど前から武道館を利用する団体は、町内にある別の施設を借りることができた。しかし会場や利用時間が変わることで不便を感じることも多いという。団体の関係者は「まさかアスベストが使われていたとは。武道館は子どもも多く利用する施設なので、1日も早く安全に使えるようにしてほしい」と訴えた。
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