相模湾沿岸の自然や観光などを「湘南遺産」に選定するプロジェクトの主催団体が19日、候補に挙がっていた9件を第1回目の湘南遺産に登録した。大磯町からは、鴫立庵と左義長の2件が選ばれた。
茅ヶ崎市のNPO法人湘南遺産プロジェクト(西村智之代表)が、歴史や自然、産業、芸能といったカテゴリーを設け、湘南遺産にふさわしい候補の推薦を歴史的建造物や伝統芸能の保存会、地域の観光団体などに呼びかけた。
初の試みとなった今回は、大磯町の「左義長」と「鴫立庵」をはじめ、茅ヶ崎市からは「烏帽子岩」、明治期に建築された療養所の「南湖院」、藤沢市からは「旧モーガン邸」、古民家の「蔵まえギャラリー」、約800年前に京都から伝えられたとされる「湯立神楽」など9件がエントリー。5月1日から6月15日まで、プロジェクトのホームページ上で投票を実施した。
投票結果は、トップの烏帽子岩が861票、2位は藤沢市で2012年に始まった「ちょい呑みフェスティバル」の800票、3位は南湖院の771票だった。鴫立庵は4位で753票、5位に左義長(685票)が入った。
同法人は、年1回程度のペースで湘南遺産の選定を重ねていくという。各推薦団体と連携して、ガイドブックの作成や「湘南遺産めぐり」といった事業展開も進める。西村代表は、「推薦をいただいた団体からは湘南遺産に寄せる熱いメッセージをいただき、これからの活動への期待と責任にあらためて気が引き締まる思いです」と話している。
大磯町の2件を推薦したNPO法人大磯だいすき倶楽部の富山昇さんは、「左義長は長い歴史を持ち、倶楽部としても支援していたのでエントリーを決めた。鴫立庵は、大磯が湘南発祥の地であることを知ってもらえる場所としてふさわしいと思った」と話す。今後は、国府祭(こうのまち)や大磯市など町ゆかりの行事も候補に推薦し、観光PRにつなげたいという。
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