大磯テニスアカデミーに通うサッバ・ナユマさん(13)が、「第53回平塚テニス選手権大会」の一般女子の部で優勝を果たした。成人選手にも物怖じしないテニスを展開し、県大会への出場権を手にした。
平塚市テニス協会が主催し、同市と大磯町、二宮町のテニスクラブから32人が参加。トーナメント方式で争い、地区ナンバーワンの座と上位入賞者に与えられる県大会の出場権をかけてラリーを繰り広げた。
サッバさんは「大人も出場する大会に初めて挑戦したので、優勝できて嬉しい」と声を弾ませる。これまでの戦績で予選を免除され、決勝トーナメントの第1ラウンドから参戦。「1ポイント1ポイント、1球1球を大事にしよう」と言い聞かせ、持ち前のつなぐテニスを徹底。クォーターファイナルも危なげなく突破し、セミファイナルでは同学年選手を下してファイナルに駒を進めた。
迎えた相手は、自分より一回り以上も年の離れた32歳。サーブの速さにタイミングが合わずリードを許す展開にも、「ラリーをつなげながらチャンスを待って、深い球を返そう」と我慢のテニスで踏ん張った。狙い澄ましたショットで徐々に相手を揺さぶり、「どちらが勝ってもおかしくない試合でした。緊張はあまりしなかったかな」と、大人顔負けの度胸でシーソーゲームを制した。
小学校3年生のときに水泳競技から転身。自宅がある二宮町富士見が丘から近い同アカデミーに入会した。箱根町の函嶺白百合学園に進学し、放課後は電車とバスを乗り継いでレッスンに駆けつける。「トレーニングは辛いけれど、試合で負けたくないから」と、友達と遊ぶ時間も惜しんで毎日のようにラケットを握る。自宅での体幹トレーニングも大切な日課という。
全日本出場目指し先輩の背中を追う
アカデミーの小野峰樹コーチは「粗さはあるが、技術が身に付けばもっと先のステージに行ける素質がある。一般選手との対戦で、気持ちの浮き沈みを抑えるメンタル面の成長にもつながった」と、更なる成長に期待する。
憧れの選手は、男子プロのジョコビッチと先輩アカデミー生の大川美佐さん(国府中3年)。「アドバイスやプレーがすごく参考になる。いつか美佐さんを超えるような選手になりたい」と、身近なプレーヤーの存在が向上意欲を盛り立てる。高校卒業までに全日本選手権のコートを踏むという目標も掲げ、ひたむきにコートを駆ける日々だ。
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