公共施設の老朽化に伴い、維持管理や改修、建て替えに多額な費用負担が生じる課題に対応するため、大磯町は「公共施設等総合管理計画」を策定した。
人口減少と少子高齢化による財政の硬直化や施設利用ニーズの変化などを踏まえ、下水道や公園などのインフラを含めた町の公共施設全体に関する管理の考え方と6つの基本方針をまとめた。公共施設の総量削減や長寿命化、再編、民間活力を導入した施設の複合化や広域連携による有効活用などを進めていく。施設の更新時期を調整することで持続可能な投資的経費の平準化も図る。
対象とした公共施設は、庁舎や学校教育施設などの公共建築物62施設、道路130・6Km、橋りょう72橋、下水道106・9Km、公園48カ所、トンネル315m。これらの多くは1970年代半ばから1998年度にかけて造られた施設で、標準的な耐用年数を経て更新した場合、今後40年間に総事業費約440億円、年平均約11億円かかる見通し。
町ではコスト削減に向けて試算を実施。全ての公共施設を長寿命化し、公共建築物の延床面積を10%削減した上で対策時期を調整すると、40年間の総費用は約295億円。年平均コストは約7億円となり、更新費が充当可能な投資的経費約6億円をオーバーしているため、さらに対策を取る必要があるとしている。
具体的な数値として、2046年までの今後30年間で公共建築物の延床面積を15%削減する目標を設定した。住民生活への影響が及びやすいインフラ施設については削減が難しいことから、施設の長寿命化などで使用年数を延長。設計や建設、維持管理、補修といった全過程で発生する総コストの縮減を図る。
今後は同計画に基づき、施設ごとの計画作成や計画の進ちょく管理、全庁的な情報共有などを進めていく。
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