大磯海水浴場の監視長を務める 志田 涼介さん 大磯ライフセービングクラブ所属 21歳
楽しい海の安全守る
○…「目標は無事故で終わらせること。そのなかでお客様に楽しんで帰ってもらえるよう、頑張っていきます」。2日に海開きが行われた大磯海水浴場の監視リーダーを任された。8月27日まで大磯ライフセービングクラブの仲間と海水浴場利用者の安全を守る。
○…ライフセービングとの出会いは神奈川大学進学後。部の勧誘を受けて「大学のプールを無料で使えるのがいいなと思った」。もう一つの動機も。それまで自分のためにやってきた水泳を、人のために役立てることができる。夏の監視活動では県内の海水浴場から大磯を選んだ。「学生のライフセーバーが主体的に動いていて、あまり大所帯ではないけれど親密になれる」ことに魅力を感じたという。
○…風邪をひかない丈夫な子に育つにようにと、3歳から近所のスイミングスクールに通った。中学生になると、本格的に水泳競技に打ち込む。高校時代は東北大会に出場した。岩手県は盛岡育ち。冬に体育の授業でスキーがあり、「道具を持って登校して、校庭の小山で滑っていました」と思い出を語る。
○…「1日のなかで潮の流れが変わったり、普段はできない所に離岸流が発生したりすることも。(監視台の)上から見るとよく分かります」。海岸では天候や波の状態、風向き、遊泳客の泳ぎ方や体調などに耳目と気を配り、積極的に声を掛ける。「レスキューの技術を使わないで済むことが僕たちの理想です」。意外にも人と話すのが苦手だったそうで、ライフセービングを通してさまざまな人とのコミュニケーションを学ぶことができたという。
○…工学部情報システム創成学科の4年生。学生最後の夏も下宿先のある横浜から大磯に泊まり込んで監視業務にあたる。卒業後、仕事を始めてもライフセービングに関わり続けるつもりだ。「社会人のライフセーバーの方たちにお世話になってきたので」。律義で誠実な青年だ。
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