健康と病気の間の状態を指す「未病」の改善につながる商品やサービスを「ME-BYO BRAND」としてPRしている県は、アルケア(株)が大磯町などと取り組む産官学連携事業「ロコミル・アンチロコモ教室」を新たなブランドに認定した。
「ロコミル」と「アンチロコモ教室」は、骨や関節、筋肉などの衰えによって立つ・歩くなどの運動機能が低下するロコモティブシンドローム(ロコモ)の改善に向け、アルケアと大磯町、東海大学体育学部が取り組む運動プログラム。健康寿命の延伸により、社会保障費抑制を目指す社会づくりを目的として生まれた。
事業に協力する町は、介護予防事業の「おおいそアンチロコモ教室」を2014年度から実施している。日本整形外科学会が策定した判定テストなどでロコモの度合いを数値化する「ロコミル」を、集団検診の場で実施。ロコモリスクが高いと判断された人の教室参加を促し、個人の運動機能レベルに合わせた体操指導につなげている。
同教室には16年度までの3年間で延べ300人を超える町民が参加し、15・16年度の参加者のうち8割以上に下肢筋力の向上がみられたという。
7月には、未病の改善に向けて県と連携する世界保健機関(WHO)の関係者らが同町を視察。同教室で得られた効果などについて説明を受けたWHO高齢化部局のジョン・ベアード部長は、「先進的な取り組みだ」と評価した。
県は、要支援・要介護に陥る原因の第1位に挙げられる運動器障害の改善に着目した一連のプログラムが、未病改善に向けた県民の意識変容につながると判断。ME-BYO BRANDとして県民にアピールしていく。ブランド認定により、同社はロコミル・アンチロコモ教室に関連した商品・サービスを県主催の未病産業関連イベントに展示できるようになるほか、認定ロゴや「ME-BYO」の商標を使用して取り組みのPRが可能になる。
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