二宮中学校で9日、防災について考える地区懇談会が開かれた。生徒と保護者、地域住民が専門家から地震防災の基礎知識を学び、自分たちが住んでいる地区の防災対策や災害発生時の行動などを議題に意見交換を行った。
懇談会では、鎌倉女子大学講師で学校安全教育研究所事務局長の矢崎良明さんが、防災教育の充実をテーマに講演した。地震は365日いつ起きてもおかしくないが、学校に職員がいる時間は22%に過ぎないと指摘。「学校が避難所になったとき、地域住民と保護者が積極的に避難所の開設・運営にあたるべき。学校の役割は生徒の安否確認と安全管理にある」と述べた。
町防災安全課の職員も懇談会に参加し、4月に全戸配布した改訂版防災ハザードマップについて説明。3年生と保護者、住民が地区ごとの11グループに分かれて車座になり、ハザードマップをもとに避難場所や土砂崩れの危険性がある箇所などを確認した。防災倉庫にある備蓄品や、緊急時における学校と保護者の連絡体制なども話し合った。
下町地区の参加者は「日頃から声を掛け合って助けを求めることができる、助けてあげられる関係を築いていくことが大事」と発言。「中学生は自分で考えて行動できる年齢。災害時に力になってくれると頼りにしている」「地区の防災訓練にぜひ参加してほしい」と、地域防災における中学生への期待も口にしていた。
参加した男子生徒は「想定されている地域の危険箇所を再確認したい」と、防災に対する心構えを新たにした様子だった。
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