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優良小売店舗表彰 落花生の田中屋受賞 「手むき」の味継承

経済

公開:2017年12月1日

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名物の手むき落花生を持つ敏雄さん
名物の手むき落花生を持つ敏雄さん

 サービスや味、技に秀でた小売業、飲食店などに贈られる県の優良小売店舗表彰で、二宮町の落花生販売店「田中屋」が神奈川県知事・神奈川県商工会連合会会長表彰を受賞した。2代目店主の田中敏雄さんは「地道に商売を続けてきたことが評価されてうれしい」と喜んでいる。

 創業80年を超える田中屋は、敏雄さんの父周作さんが落花生加工品の卸売りとして創業した。50年ほど前から、駄菓子なども扱う小売店に業態転換。敏雄さんが25歳のときに店を継いだ。

 ショーケースには、二宮や秦野産の落花生をはじめ、刻んだ落花生を練り込んだようかん、ピーナツサブレ、落花生の甘納豆などの商品が並ぶ。和の趣きと季節感を大切にしているという店内装飾は、妻和子さんの手によるものだ。

 落花生を殻の中から一つ一つ取り出す「手むき」にこだわった商品は「豆に傷が付かないので風味が良く、日持ちもする」と敏雄さん。秋に新豆が出回ることから、この時期の商品はとりわけ人気。毎年新豆を求めに大磯町から訪れるという女性客は「田中屋さんの落花生を食べたら、ほかのお店には行けません。ご夫婦の人柄も素敵」と話す。

 「何か特別なことをしているわけではないので」と謙遜する和子さんに、敏雄さんも「真面目に楽しく商売を続けているだけ」とうなずく。健康効果がうたわれるなど注目を集める落花生販売を通して、「『長寿のまち』を目指す二宮の名産として、多くの方に味わってもらえたら」と話した。

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