二宮高校柔道部の金子大将さん(2年)が、全日本ジュニア柔道体重別選手権大会の神奈川県予選会55kg級で準優勝を果たし、関東地区予選に出場する。創部5年での関東大会進出に部員たちは勢いづく。
県予選会は6月10日に県立武道館で開催された。金子さんは1回戦を左体落としで一本勝ちし、2回戦は得意の内股で技ありを取った。準決勝では日大藤沢の選手に左大内刈りと横四方固めなど3つの技ありで優位に。終盤、追い上げを狙う相手に裏投げを奪われるもポイントで上回った。
決勝は第1シードから勝ち上がった東海大相模の選手と対戦。左払い腰を決められ一本負けに終わったが、上位3人に与えられる関東地区予選の出場権をつかんだ。
1月の全国高校選手権大会県予選では男子60kg級ベスト8に入った金子さん。昨年8月から今年3月まで体育館の耐震工事で格技場を使用できず、教室に畳20枚を敷き練習していたという。十分な広さがない教室では立ち技をすることができなかったため、寝技を集中的に稽古。それが県予選会の勝負で奏功した。
「最後は実力の差が出たが、果敢に攻め続けることができた」。顧問の田中雄士教諭は教え子をそう称える。2011年に同好会として発足し、翌年に部へ昇格した同校柔道部にとって関東レベルの大会出場は初めて。私学の強豪校に在籍する選手がひしめくなか、関東予選出場を決めた男子24人中、公立校の選手は金子さんただ1人という健闘ぶりに仲間の部員たちも練習に熱が入る。
部員12人。朝は7時半からウエイトトレーニングやランニングで体を鍛え、毎週水曜日は学校の周りを清掃する。「小さなごみに気付くことで、畳の上での観察眼を養う」(田中教諭)。「心身ともに強くなり、誰にでも頼られる人間になる」ことが同部の目標だ。
埼玉県で7月9日に行われる関東予選に向け、金子さんは「立ち技を重点的に磨き、全国大会につなげることを目指して頑張りたい」と意気込む。田中教諭は「これまで支えてくれた人たちの期待に応え、自分のためだけではないという自覚と責任感を持って試合に臨んでほしい」と激励した。
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