「地元学区で役立てて」 ウエルシア関東(株)が1,500万円寄付 富士見小校内に児童クラブ設置に使用
長年の懸案解消に、自治会長も涙 調剤併設型のドラッグストアを関東一円に約500店舗チェーン展開するウエルシア関東(株)(本社・埼玉県さいたま市/池野隆光代表取締役社長)から今月13日、小田原市に1,500万円もの寄付がなされた。寄付金は、長年懸案となっていた富士見小学区の放課後児童クラブの構内設置に役立てられることになる。
寄付を受け取った加藤憲一市長は「法外な志(こころざし)に感謝するとともに、積年の課題が解決することを喜んでいます」と謝辞を述べた。
同社では、既に市内に中町と国府津に店舗展開しており、3店舗目(今夏オープン予定)と新たに建設予定の有料老人ホームの用地を探していた。候補地として白羽の矢が立ったのが、富士見小学校に隣接する用地約6400平方メートル。
関東一円に事業展開をする同社だが「地域の核でもある小学校に隣接する事業地はまれ」(山川哲生店舗開発本部長)。そこで同社は、昨年7月の用地購入後、安全面・環境面に配慮した地域貢献としてできることがないか、学校や地元自治会に意向を聴取。地元の課題として寄せられたのが、富士見小学校区の放課後児童クラブの移設問題だった。
長年の懸案解消に、自治会長も涙
放課後児童クラブとは、昼間、保護者がいない家庭の児童を放課後や土曜日、夏休みなど学校が休業日に預ける所。対象は小学1〜3年生で、時間は放課後から(土曜・夏休みなどは午前8時から)午後6時半まで。クラブは市が設置し、各地域の運営委員会によって運営される。市内25の小学校に32の放課後児童クラブがあるが、富士見小以外の小学校は、空き教室などを利用し、全て校内に設置されている。児童数712人と市内一の”マンモス校”である富士見小は放課後児童クラブに充てる教室の余裕が無く、平成12年から学校から徒歩15分ほどかかる校外の民家を借り、放課後児童クラブとして使用していた。
富士見小の周囲は、国道一号線と巡礼街道とを結ぶ大きな道路が縦横に走っており、校外の放課後児童クラブは、児童の安全確保から、地元自治会も、早期の解決を懇願していた。酒匂地区の自治会連合会の会長で富士見小学区の放課後児童クラブ運営委員会の栗田和雄委員長は「念願が叶い目頭が熱くなる思い」と喜びを口にした。
今回の寄付で、校内に放課後児童クラブが設置され、あわせて必要な校舎の改修工事なども行われる。早ければ今年の夏休み期間中にも工事が行われる。なお、寄付金は全額、富士見小学校区の整備のために使われる。
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