『気付きの種まきプロジェクト』を立ち上げた 佐久間 孝子さん 根府川『きのこ苑お山のたいしょう』勤務
人生を輝かす”花”を育てる
○…日常の中で見過ごしてきた大切なこと―それに気付くことが最初の一歩なのかもしれない。自身がそう”気付いた”のは、昨年広島の原爆投下跡地を訪れた時だった。過去を学ぶつもりで行ったが、原子力が進行形の問題と実感した。「今まで何となく通り過ぎてきた事ってなんて多いんだろう」と驚き、気付きの必要性を強く考えたという。想いを共有する仲間と立ち上げたのが、気付きの場を提供する『気付きの種まきプロジェクト』。第一弾では、エネルギー問題を取り上げた映画で”種”をまく。見る人に押し付けるのではなく「それぞれに何かを感じて、気付いてくれれば」それが願いだ。
○…上映会の舞台でもある片浦中の程近くで生まれ育った。海と山に囲まれた根府川は遊び場の宝庫。自分だけの秘密基地を作ったり冒険のシナリオを考えたり…。今ある感受性や創造力は、幼い頃の遊びに由来しているそうだ。中学・高校は部活動、大学は絵本の研究に明け暮れた。就職先には「人と接し、自分も成長できる」とブライダルプランナーを選んだ。これまで興味のある世界へ飛び込むと、その先に必ずあったのは「人との出会いと新たな発見」。”芋づる式”と名付けた出会いの連鎖は、自身にとって揺るぐことのない「大切にしたいもの」だという。
○…就職先で3年間修行を積み、現在は父が経営する農家レストランを手伝う。店に入ったのは、離れていた間に地域が持つ魅力や可能性に改めて気付き、育てていきたいと思ったからだ。四季折々の花に囲まれた店で働き、一日を過ごすのは、自身にとっても大好きな時間。温かく懐かしい雰囲気づくりを大切にし、店内には手作りの人形やメニュー表が並ぶ。「来てくれる人がホッと出来るような、ココにしかないものを大切に守りたい」。離れて初めて気付いた種は、芽を吹き、今なお真っ直ぐに育っている。
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