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書画家として活躍する 田中太山(たいさん)さん 市内飯田岡在住 33歳

公開:2011年7月30日

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”ぼうず”楽しけりゃ皆、楽し

 ○…坊主頭に人懐っこい笑顔は自画像通り。人の懐に入っていけるさりげないやさしさが、作品に独特の温かみを与えている、と感じさせる。書画家として今や活躍は国内に限らない。スケジュールも年内はいっぱいだ。常に「100%良いものを作ろうと思って仕事をしている」。そんな想いは作品からも屈託のない笑顔からも伝わってくる。

 ○…「鯨の町」和歌山県太地町の生まれ。感受性に溢れた若者には「何もない田舎」だった。手に職をつけるため、を理由に調理師専門学校に進学。TVで有名な中華料理店に就職するも、赴任先は九州。半年で嫌になった。故郷へ戻る途中、広島で偶然の出会いから店を任される。看板やメニューなどを描くうちに「料理より上手いね」と言われ、書画で飯を食うようになった。12年前のことだ。雅号の「太山」は、実は生まれ故郷の町から取った。町を知ってもらえれば、との思いからだ。6年前には太地町の観光大使に任命された。最近では「こんな先輩もいるよ」と地元の子どもたちを前に講演をすることもあるのだとか。時が一回りし、田舎嫌いの少年は故郷思いの青年に成長した。

 ○…小さい頃から絵は得意な方だった。漫画家になりたいとも思った。書道は嫌いだった。だから肩書きは書画家。20代半ば頃、銀座の画廊にいる時に1年に1万枚以上、作品を描きまくり、腱を痛めた。「筆圧が弱くても描けるから」と筆を持つようになったのはそれから。「ぼうずさん」と呼ばれ、筆を握り、作務衣を着、禿頭。かねてからの疑問を尋ねると「住職じゃないよ。よく間違われるけどね」と爆笑した。

 ○…「見た人がストレスを感じない」絵がモットー。独特な画風は、真っ白なキャンバスに「あっ」と思う瞬間があり「それをなぞっているだけ」という。震災後、そんな自作で「世界が変わるかも」という体験をした。3・11後の時代が求める作家の1人なのかも知れない。
 

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