小田原市 減らない自殺者 年間50人 県内でも高い数値
9月10日は『世界自殺予防デー』。そこで本紙では市内の自殺の状況について調べた。
平成21年度の人口動態統計によると全国の自殺者は3万707人、神奈川県は1908人で、全国3位となっている。
小田原市では自殺者数50人、自殺死亡率(人口10万人あたりの自殺者数)は25・2と全国の24・4に対し高くなっており、県内13位。また前年度よりも自殺者数は11人増え、自殺死亡率は5・6上がっている。平成19年・20年の統計(警察統計)では7割以上が男性、60代が最も多く、主な原因は健康問題、次いで経済・生活問題となっている。市福祉健康部健康づくり課は「高齢者に自殺者が多い。県東部に比べ県西部は高齢者が多いので、自殺死亡率も高くなっているのでは」と分析する。市では各町内との連絡協議や講演会を行うなど、対策をとっており、9月24日(土)には県と共催でシンポジウムを開催する。
知事が自殺防止呼掛け24日(土)にはシンポジウム 相談会
神奈川県では9月10日の『世界自殺予防デー』に先立ち、9日に小田原市と連携して自殺対策キャンペーンを行った。
当日は帰宅ラッシュで賑わう午後6時から1時間、黒岩祐治県知事、加藤憲一市長が小田原駅アークロードの街頭で、自殺予防を訴えかけるリーフレットなどを駅利用者らに手渡した。黒岩知事は当選以来初となる街頭での活動となった。知事は「短い間だったが県民の生の声が聞けた。残された家族の気持ちを考えて」と訴えた。また加藤市長は「個人の問題ではなく社会全体の問題。お互い声を掛け合ってほしい」とコメントした。
イベント情報
県と市は共催で9月24日(土)、市民会館で「いのち」や「生きること」について考える講演会やシンポジウム、相談会などを催す。
当日は講師に俳優の黒沢年雄さんを迎え「生きるをささえる〜大切な命を守るために〜」と題したシンポジウム・講演会が開催される。13時半より16時半まで、入場無料(定員千人・定員になり次第締切り)。問合せ・申込みは市健康づくり課成人保健係【電話】0465・47・0820まで。
また同会場では「こころとくらしの相談会」も開かれる。こころの病や介護、多重責務など生活全般について、各方面のプロフェッショナルが相談に応じる。9時半から正午までで予約制(問合せ・申込み 県精神保健福祉センター【電話】045・821・8822)。
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