東日本大震災3.11から3年 Action of オダワラ 「いざ」の時こそ、普段通り 母の知恵が生んだ「おだわら子ども防災」
地震に限らず大きな災害の際、乳幼児を抱える母親が自らを、そして子どもたちの命を守るために何が必要か。一人でも多くの人に知ってほしい、そんな思いから、母親たちが立ち上げたのが「おだわら子ども防災」だ。
2011年3月11日。箕輪真理さんは、卒園を間近に控えた長女の通う幼稚園からの帰宅途中だった。生後1カ月の次女を抱え、母親友達らと談笑中、地面が揺れている感覚に襲われた。出産直後ということもあり「疲れているのかな」程度に思った矢先、笑い声をあげ、目の前を駆け回っていた長女たちが、突然あぜ道で倒れた。「地震だ」。
つながらない電話、目を疑うような被災地の映像、毎日のように続く余震、そして計画停電。近所の店から物がなくなり、ガソリンスタンドには長い列。さらに溢れる情報に箕輪さんは振り回された。「身の安全を守るために、あれを揃えて、これが必要と…情報の多さにあっぷあっぷで…実はしばらく記憶が飛んでいるんです」と当時を振り返る。
子どもとの外出はいつだって非常時
情報に翻弄される中、「非常時」に必要と勧められるものと、「日常」使うものとのギャップに疑問を持ち始めていた箕輪さん。「巨大地震から子どもを守る防災セミナー」への参加を呼びかけられたのは、そんな時だった。
静岡の「NPO法人だっことおんぶの研究所」主催のセミナーでは「トートバッグよりリュックサックの方が安定するし、両手が空くので心に余裕ができる」「長い布が一枚あれば、おしめやスリング、防寒着、包帯などに代用できる」など普段からできる具体的なアドバイスが示された。「母親にとって子どもとの外出はいつも非常時」、そんな前提が目から鱗だった。
セミナー後「ぜひ身の回りの人にも聞いてほしい」と、箕輪さんはすぐに母親友達に声を掛け、小田原での開催に動き出す。「おだわら子ども防災」を立ち上げ、市からの補助金も得て、12年6月、セミナー開催にこぎつけた。動き出してわずか8カ月でのことだった。 1回目のセミナーには親子合わせて120人が参加。潜在的に不安を抱える親が多いことに改めて気づかされた。今後は自らが発信できるよう「資格を取りたい」と話す箕輪さん。「毎日の子育てで生まれた知恵で乗り切れる」、その安心感が母親と子どもにとって災害時の大きな力になることを発信していく考えだ。
問合せ/インターネット「おだわら子ども防災」で検索、NPO法人だっことおんぶの研究所は【電話】054・653・6777。
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