県内初の営農型発電開始 守屋栄治さんの茶園で
市内荻窪で農業を営む守屋栄治さん(65)が県内初となる営農型太陽光発電設備を自身の茶園に設置し、3月末から発電をスタートさせた。これは農林水産省が公表した農地の一時転用許可制度に基づいて実施しているもの。守屋さんは以前から所有する茶園での制度活用を検討し、行政などの関係機関と協議を重ねてきた。今年2月には県から農地の一時転用の許可を受け、工事に着手。茶園の総面積6000平方メートルのうち約380平方メートルに、90cm×160cmのパネル200枚の発電設備を設置した。
農業と発電
安定収入で足柄茶を継承
発電電力は49・5kwで、年間5万2200kwを見込んでいる。発電した電力は固定価格買取制度を利用し全て売電される。
また農地の一時転用のため3年後に更新が必要となるほか、農作物の品質維持や茶の収穫量などに関する条件も付け加えられる。県内初の試みについて守屋さんは「農業と発電を合わせることで安定した収入を確保し、農地の保全と後進の育成につなげたい」と意気込む。
10年に渡り、芦子小学校の児童らに茶摘体験授業を実施している守屋さん。今年も4月23日に4年生約80人を対象に行った。授業では食育とともに、自然エネルギーの重要性も伝えている。守屋さんは「足柄茶の品質と、積み重ねの大切さを子どもたちに伝えたい」と話していた。
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