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小田原にFリーグカップ戦誘致・上 「フットサルのまち」の気概

公開:2014年6月21日

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大会前日のウエルカムパーティ(前列左から2人目が水谷)
大会前日のウエルカムパーティ(前列左から2人目が水谷)

 ▽今年2月。まさに「青天の霹靂」だった。フットサルリーグ(Fリーグ)「オーシャンカップ」の冠スポンサーだった大手製薬会社が、大会スポンサーを降りるという話が舞い込んだ。オーシャンカップは例年8月に開催されていたFリーグの公式大会で、サッカー(Jリーグ)で言えば、ヤマザキナビスコカップにあたる主要3大会のうちの一つ。各チームの代表らで構成される実行委員会は、時間の無い中、大会開催自体から検討を余儀なくされる。

 ▽「各チームの代表は、中小企業の社長感覚で仲が良い」と話すのは、湘南ベルマーレフットサルチーム運営会社の代表・水谷尚人。実行委員会後の酒席で話した結論は「皆、『続けたい』で一致していた」(水谷)。

 ▽2007年に開幕したFリーグ。翌年から開催されていた大会の消滅は、フットサル界の規模縮小を意味する。フットサルは2年後にはワールドカップも控えており、選手強化はもちろん、認知度アップのためにも大会は一つでも減らしたくない。スポンサー撤退という現実に直面しながら「何とかしたい」という各チームの代表たちに、水谷は一つの腹案を持ちかける。

 ▽大会を開催するに当たり、資金面と共に問題になるのが試合会場の確保だった。Fリーグのチームは、ほとんどが公共の体育館を試合会場として使っているだけに、2月の時点で大会開催のために週末を含む連続4日間を抑えることは非常に困難だった。ベルマーレは、5月に親交のあったイタリアのチームを招き、合宿・試合を行う予定をしており、前年から小田原アリーナを4日連続で押さえていた。ここに大会を当て込むというものだった。予算面は、これまで冠スポンサーの資金力で大手広告代理店が展開していたPRを最小限に抑える、大会期間中の交通費・宿泊費・食費などを各チームに協力してもらい、ボランティアを募ることでクリアできそうだった。大会の存続は水谷に一任された。

 ▽水谷は早速、ベルマーレのサポーター組織であるFAO(小田原フットサル・アカデミー)の会長・古川剛士に打診。水谷の提案に古川は「ぜひやりたい」と即答した。古川はFAOの他にベルマーレを中心に県西地域を”フットサルのまち”として活性化するための横断的組織「フットサルのまち連絡ネットワーク」も立ち上げている。ネットワークの目標の一つが「全国規模のフットサル大会の誘致」。それが早くも実現する。しかし残された時間はわずか3カ月。資金面にも不安がないわけではない。「本当に出来るのか」。想いと裏腹に古川の迷いは消えなかった。水谷は同じくFAO会員で、鈴廣かまぼこ(株)社長の鈴木博晶にも相談する。鈴木は「宿泊施設を含め、全国から来るファン・選手をおもてなししなくてはいけない。それができるなら」と条件付きでOKする。水谷と古川は意を決し、「小田原大会」開催をFリーグに提案する。季節は冬から春に移り変わろうとしていた。

=次週に続く。文中敬称略
 

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