プロサーファーの松下諒大(りょうた)君(旭丘高校3年・湯河原町在住)が、7月に藤沢市で行われた『MURASAKI SHONAN OPEN 2014』で優勝した。
世界各地からトッププロが集う同大会。制限時間内に披露する演技のうち、上位2本の合計点で競われる。波のコンディションに恵まれない大会だったものの、順調に勝ち進んだ松下君。準決勝では残り数分で逆転し、決勝へと駒を進めた。
4人で争われた決勝では、準決勝で逆転勝ちしたコナー・オレアリー選手(豪)と再戦。「自分の得意な『エアー(波から飛び出す技)』を誰もやっていない。自信はある、やってやる」と波を掴み、波から飛び出し、さらに回転する『エアーリバース』を決めて2位に浮上。終了間際には、波を縦にあがり上部にボードを当てて素早く返す『リッピング』を4発決め、逆転優勝を決めた。松下君は「まさか自分が勝てるとは。応援してくれたみんなのおかげ」と驚きながらも感謝の気持ちを口にした。
高校生のプロサーファーは海に入れる時間帯との兼ね合いから、定時制に通う人が多いが、松下君は全日制の高校に通う。大会時も他の部活のように公休扱いにならないが「全日制でも『できる』ことを証明したい」と話す。また「湘南というサーフィン文化のある土地なのだから学校、行政も理解してくれたらうれしい。次の世代へと繋いでいきたい」とサーフィンを取り巻く環境への想いを語った。