ねぐら伐採、効果は一時的 けやき通りムクドリ被害
小田原市役所前の通りの愛称にもなっているけやきが一部伐採され、無残な姿をさらしている。伐採は夕方から朝方にかけて集まってくるムクドリの鳴き声や糞の被害に対する周辺住民や店舗の苦情に応えたものだ。
ムクドリは体長約25cmで黒褐色の鳥。日中は田や芝の上などの開けた所で生活し、夜間はフクロウやハクビシンなどの外敵から身を守るためひと気があり、明るく、高い場所で過ごす習性を持つという。
けやき通りでは6〜8月にかけて、複数のけやきがムクドリで鈴なりに。枝の下の道路は、糞で真っ白になるほど。住民からは「羽毛や糞が室内に入り、生活や営業の妨げになる」、「夜は窓を開けて寝られない」などの苦情が寄せられたことから、市は急きょ8月に枝の剪定を行った。これが功を奏し、現在は落ち着きをみせている。市担当者は「あくまで一時的な対策。景観を保つためには木をすべて切るわけにもいかない。来年以降も続くようであれば改めて対策を考えなくては」と困惑している。