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小田原剣道連盟の会長に就任した 内田 英之さん 市内在住 70歳

公開:2014年9月20日

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城下に紡ぐ剣の道

 ○…小田原藩七代藩主、大久保忠真が文武両道を奨励し、現在の三の丸小学校の地に建てた藩校『集成館』。小田原における剣道の歴史は古く、始まりはこの場所で稽古が行われるようになった約200年前にさかのぼる。後に『文武館』と名称を変え、現在は小田原スポーツ会館に建て替わり、剣道連盟も様々な行事を行っている。同館に今も掛けられている『文武館』の看板を見つめながら、改めて自分に言い聞かせるように、「諸先輩方がやってこられたことをしっかりとやっていくのみ」と会長職の抱負を語った。

 ○…高校1年で剣の道に足を踏み入れて55年。「友人が剣道部に入るから自分も」と、動機は何気ないものだった。だが、翌年には段位を取得。試合が増え、勝つ楽しさを知り、剣の魅力にとりつかれていった。部活動の他にも『文武館』で稽古に励み、大学でも、社会に出てからも剣道漬け。一週間ずっと稽古をしていたこともあったとか。「家内は怒りを通り越し、呆れていたんじゃないかな」と恥ずかしそうに笑うが、リタイアした今「夫婦で旅行するのが楽しみ」と、2人の時間も大切にしている。

 ○…凛とした空気の中、迫力ある気合の入った声が響く稽古場。素人目にはまるで見えない切っ先を紙一重でかわし、あるいは竹刀で受け止め、面を叩き込む。古希を迎えた今もなお、子や孫ほど歳の離れた若者たちへ立て続けに稽古をつける。「剣道は老若男女が楽しめる。歳を重ねてからの奥深さも語り尽くせない」。剣道8段の腕と言葉の重みは伊達じゃない。

 ○…「剣の『道』は礼儀作法を重んじ、人間形成が目的。剣道はその手段」。道場には多くの子どもたちが通い、最近では付き添いで足を運ぶうちに親が魅せられて始めることもある。少子高齢化が進む昨今だが、「城下町に根付いた伝統を絶やすことなく繋いでいきたい」。達人の剣が『道』を照らしだす。
 

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