小田原・箱根・湯河原・真鶴版
公開：2016年3月26日
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闊達な議論を交わす会員たち＝３月５日・ＵＭＥＣＯ
土曜の昼さがり、市民交流センターＵＭＥＣＯの一室でテーブルを囲む５人の手元には一様に、蘭学者・前野良沢の生涯を描いた、吉村昭著『冬の鷹』。「白黒の世界みたい」「（吉村は）主人公に自分を投影しているわね」。５人が思いおもいに感想を述べる。かもめ読書会の始まりだ―。
１９９４年、かもめ図書館のオープンとともに発足した「かもめ読書会」。本について自由な意見を交わし、読書の幅を広げることを目的に約20人で始まった。
３月５日の読書会には、創立メンバーでこの日の最年長、椎葉創一さん（町田市在住・87）をはじめ、市内外から５人が参加。幼い頃からの本好きで、知人に誘われ15年以上参加している長浜礼子さん（扇町・69）は「読後感を語り合えるのが楽しい」と笑顔をみせる。取り上げる本は会員が順番に決め、読了したうえで出席。井上和子さん（鴨宮・82）は「さまざまなジャンルの本に触れあえるのが魅力」と、毎月の読書会を楽しみにしている。
議論はときに政治や国際情勢にまでおよび、参加者それぞれの人生経験をもってかみ砕かれた考えが言葉となって現れる。
次回は４月２日（土）に同センターの会議室９で午後６時〜７時、題材は熊谷達也著『調律師』。参加希望者は問合せを。桜井さん【電話】０４６５・３２・１３０８
