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箱根湯本ホテルで染彩画展を開催している 佐藤 樹美さん 市内曽我原在住 87歳

公開:2016年9月17日

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カラフルに染まった人生

 ○…旧知の知り合いの厚意で始まった作品展。「新作があるわけではないので」と最初は断ったが、熱心に誘われ「何かを感じてもらえるなら」と受けることに。20年ほど前に梅の里センターで開いて以来の個展。「生きている証になるかな」。照れくさそうにほほ笑んだ。

 ○…市内根府川の生まれ。幼少の頃から絵は好きで、学校の代表で描いたこともあった。理数系が得意でその方面への進学を希望したが、父の反対で「嫌いだった」家政学科のある共立女子大へ。教員の資格を取り、相洋高校へ奉職。すぐに肺を患い、休職することに。そこに運命の出会いが待っていた。「休職しているなら」と大学時代の友人が誘ってくれたのが、師匠であり後の夫になる、佐藤もといさんが指導する染物教室だった。もといさんの作品にほれ込み、「才能を持った人をこのままにしてはいけない」と身の回りの世話などを買って出る。20以上も年上、しかも芸術家の男性との生活を親は許すはずもなく「勘当」されてしまう。まるで明治の文壇を思わせるようなエピソードをこともなげに語る。当時の覚悟が透けて見えた。

 ○…もといさんから直接手ほどきを受けたことはなかった。しかし、もともと絵が得意だったこともあったのだろう。弟子たちに指導するもといさんを手伝いながら技術を自分のものにした。内助の功に徹し、自ら本格的に作品を作るようになるのは、もといさんが亡くなってから。国内外を含め数多の賞歴が、還暦を過ぎてからということに驚かされる。絹布に染め抜かれた青と赤が「皆が作るような作品は作りたくない」という思いを映し出す。「始めてから15年くらいは死にもの狂いでしたよ」とサラリと振り返った。

 ○…昨年6月に足を骨折。それを機に車の運転も断念した。しかし「今年いっぱいは静養して、小さいものでもいいからスケッチでもデザインでもやってみたい」。創作意欲は未だ健在だ。

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