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体験レポート【11】 「苦手」でも「描ける」

文化

公開:2016年10月29日

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モノの成り立ちに従って描く
モノの成り立ちに従って描く

 市内のイベントを記者目線で伝える体験レポート。今回は、11月3日から作品展も開催される絵画技法の一つ、「キミ子方式」を教わった。

 編集室に届いた作品展の案内。ハガキには「描き始めの一点を決め、隣へ隣へと描いていきます」という説明が。どんな描き方なのかさっぱりわからない。主宰者に連絡を取ると、実際に描いてみようという話になった。

※※※

 「絵心がないのですが」と切り出してみると、主宰の濱悦子さんは「絵が苦手な人でも描ける、それがキミ子方式」と教えてくれた。

 1975年、芸大卒の松本キミ子さんが、絵が苦手な子どものために編み出した描き方で、白・赤・青・黄の4色だけを使う。下書きは一切せず、描きだしの一点を決め、植物なら「成長の順」に、動物は「毛の流れにそって」、人工物なら「作っていく順番」と決められた順に描いていく。これが「一点から隣へ隣へ」の正体だ。順序があるので全体の構図を考える必要もなく、ただ描くものを横に置き、筆を進めればよい。

※※※

 「では実際に描いてみましょう」と濱さんが取り出したのは1本のもやし。キミ子方式を実践する上で最適な題材なのだという。もやしの出発点、根と茎の境目が描き始めの1点だ。まずは根を伸びる方向に向かって描く。次に茎。今度は上へ伸びるように筆を動かす。もやしを見つめ、描き写しただけなのに”それっぽく”みえるから不思議だ。

 先端の豆、葉も全て描き終えたところで、濱さんは画用紙を切り始めた。絵が画用紙の中に収まらなければ紙を足し、余ったら不要な部分をカットする。絵に合わせて紙の大きさを変えていくのもキミ子方式だ。

 こうして20分程で完成した『もやし』。「初めての作品だから」と丁寧に表装してもらうと、どこかくすぐったい気持ちになった。「どうせ上手に描けない」と決めつけていたが、モノの順序に従って次へ、次へと無心に筆を進めると、本当に「私にも描けました」。

※※※

 キミ子方式を楽しむ会in小田原による作品展「わたしにも描けました展」は11月3日(祝・木)〜7日(月)、アオキ画廊で開催。時間は10時〜18時(最終日〜15時)。問合せは濱さん【電話】0465・48・7510。

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