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野生のメダカの保護など自然環境の保全活動を続ける 山田 純さん 市内永塚在住 67歳

公開:2016年10月29日

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追い続ける「何故学ぶのか」

 ○…ガレージのシャッター代わりの幕に書かれた書家・武田双雲氏の「百職彩環(ひゃくしょくさいかん)」の文字。大勢の職人が自然に手を入れることで、自然環境だけでなく地域の経済が保たれ、職人も存続しうる、そんな地域の循環を表わす言葉だという。「メダカの保護も水槽の中ではなく、農地で保護すれば、農業もメダカも守れる環境ができる」。かつて携わった水源地の保全や産廃工場の反対運動など自然環境を守る活動すべてに通じ、その思いが4文字に集約されている。今でも寄せられるさまざまな相談に「あまり手を広げ過ぎると」と苦笑いを浮かべるが、性分なのか少しうれしそうに見える。

 ○…「日本酒・賀茂鶴で有名な」広島県西条町の生まれ。父の仕事の関係で幼少の頃、東京・世田谷へ移り住む。中学時代に大野山(山北町)へハイキングに来たり、家出をした高校時代、最初に降り立ったのが小田原だったり、と当時から県西地区に縁がある。無着成恭さんの『山びこ学校』に影響を受け、教職を目指し、都立大を出て1年都内で特殊学級などを受け持った後、箱根の小田原城内高校定時制分校へ。小田原在住は今年で40年になる。

 ○…定時制分校には20年勤めた。全校生徒は60人程度。皆、経済的に苦しく、進学が望める生徒も少ない。「彼らは何のために学ぶのか」。根源的な疑問にぶち当たる。「教師として何を、どう教えたらよいのか」。自問自答していた折、地元の歴史や文化を発掘する『西さがみ庶民史録』の活動に誘われる。震災や戦争を生き抜いた人たちの話を聞き「何のために学ぶか、何を学ばなければならないか」の階が見つかる。生徒たちにこれまで生きてきたことに根差したテーマで「卒論」を書かせ、地域の人の前で作文発表会を開いた。「生徒たちがやる気になると相当の能力を発揮することを思い知らされた」。当時の驚きを、思い出すように優しく目を細めた。

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