伊勢治書店が銀座通りで経営し、一昨年末に19年間の歴史に幕を下ろした「ギャラリー新九郎」が復活した。(株)ダイナシティが経営を引き継ぎ1月11日、「ギャラリーNEW新九郎」としてウエスト4階で新たな歩みをスタートさせた。
緑色で”ギャラリー新九郎”と記した木製看板が、再び掲げられた。以前の場所でも入口に設置され、シンボルとなっていたものだ。約100人が出席した10日の内覧会でも、看板を感慨深げに眺める人々の姿が見られた。
新九郎は、2カ月前に閉店した伊勢治書店本店3階で、1997年にオープン。絵画や写真展など芸術活動の発表の場として親しまれてきたが、同社の経営見直しによって2015年12月末に閉鎖していた。一方のダイナシティも、西武小田原店の売場再編により、「西武ギャラリー」の営業が16年2月に終了していた。ダイナシティ・大嶌啓介社長(68)は、「川東地区に文化の発信拠点を設けたい」と伊勢治書店・筒井正博社長(68)へ、ギャラリー復活を相談した。
青天の霹靂に夫を支える妻
断腸の思いで新九郎を閉じた筒井社長は「名前を使わせてほしいと打診されたときは、本当にうれしかった。願ってもないことだったので二つ返事でお願いしました」と振り返る。そして、この依頼を心から喜んだもう1人が、元伊勢治書店社員でギャラリー創生期から運営を担ってきた木下泰徳さん(67)。「もう1度できるとは思ってもいなかった。求められる場があるなら」と、新たなギャラリーの支配人を引き受けた。こうして経営母体はダイナシティに移り、伊勢治書店は運営をサポートする形で新九郎の再出発が実現した。
運営スタッフには、心強い味方も加わった。木下さんの妻・和子さん(67)だ。木下さんは1年前に伊勢治を退職、かねてからの夢だった画家生活を送ろうとしていた矢先に支配人の依頼が舞い込んできた。和子さんは、「新九郎は小田原に必要なもの。私も手伝いますので、もうひと踏ん張りしてみましょうよ」とやさしく夫に伝えた。週2日は和子さんが働き、夫の作家活動の時間をつくり出す。
ギャラリーでは1月23日(月)まで、カルチャーセンター小田原の講師陣による『新春展』を開催中。今回のイベントにも絵てがみを出展する望月恵美子さん(64)は、10年以上の新九郎ファン。「作家や来場者など人と人との出会いの場になっていた」と話し、新ギャラリーについて「どんな新九郎になるのか楽しみ」と目を輝かせた。
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