昨年5月のリニューアルオープン以後、過去最高の入場者数を更新し続けている小田原城天守閣。増えた観光客らを城の外でもてなすもう一人の主役、小田原北條手作り甲冑隊も”過去最高”の人気を集めている。
北條手作り甲冑隊は、商工会議所青年部が事業の一環ではじめたもの。その後、青年部OBの中戸川洋さんらがNPO法人おだわらまちづくりネットワークを立ち上げ、事業を引き継いだ。段ボールを使って甲冑や兜を手作りする甲冑教室は、20年以上続いている。登録人数は120人を超えている。 甲冑隊は、「マイ甲冑」を着て5月3日の北條五代祭りのパレードに参加。さらに毎年春(4、5月)と秋(10、11月)の行楽シーズンの週末(主に日曜日)、「門番」として、訪れる観光客と一緒に勝鬨を挙げながら、無料で写真撮影に応じている。時には、法螺貝の吹奏や火縄銃の演武、最近では殺陣なども披露し、観光客を喜ばせている。
耐震工事期間中は、観光客減少を少しでも食い止めようと、9月から毎週土日に「門番」として観光客を迎え入れ、常盤木門での甲冑の貸し出しなどに応じた。
昨年5月にリニューアルオープン後、NHK『ひるブラ』やテレビ東京『出没!アド街ック天国』(ともに6月)などで小田原城と一緒に甲冑隊も取り上げられたことから、写真撮影や甲冑の貸し出しが増加。撮影は多い時では30〜40人程順番待ちをすることもあるそうだ。甲冑の貸し出しは、2015年度1万8000人だったが、今年度は12月までですでに1・5倍の2万7000人。天守閣の入場者数と比例して伸びている。
増加する外国人観光客への対応に甲冑隊側も対策をとっている。英語やフランス語など数カ国語で「こんにちは」「楽しい旅行を」といったあいさつから「(写真撮影は)無料です」「座ってください」といった必要な言葉を紙に書き出し、隊員に配り、おもてなしに活用。さらに人気の殺陣に磨きをかけるため、月に1度の練習を継続している。
「門番」の次の出番は桜の時期の予定だったが、梅の開花に合わせ、2月4日(土)から早くも出動要請が出ている。小田原城同様、甲冑隊の人気もしばらく続きそうだ。
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