東京体育館ほかで3月30日まで行われていた中学生の「都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会」。4年ぶり5回目の全国優勝を果たした神奈川県代表のヘッドコーチは、白山中学校の松澤俊介教諭(42)だ。(役職は3月30日時点)
準決勝前、緊張が張り詰める会場の中で、横須賀、茅ヶ崎、横浜など県内8校のトップクラスの選手12人の表情は柔らかく、試合前の練習では笑顔が溢れるリラックスムード。これは県代表が長年、東海大学のメンタルコーチのサポートを受けた効果だという。
準決勝は序盤から神奈川優勢。ヘッドコーチに就任して3年目の松澤さんは、フロア全体が見渡せるコーナー付近に佇み、指示を出す。後半のタイムアウトでは選手を「楽しく!楽しく!」と鼓舞。試合は13点差をつけて東京を下す。松澤さんは「(私はただ)立っていただけ」と照れ臭そうにかすれ声で話した。
決勝戦の相手は長崎県代表。第3ピリオドまで辛くもリードしてきたが、最終ピリオドで窮地を迎える。逆転こそ許さなかったものの、長崎の猛追はそれまで積み上げてきた得点差をじわじわ縮め、流れは傾きかけていた。
残り5分―。焦りからか得点と時間に何度も目をやったが、ベンチワークに抜かりはなかった。教員になって20年。ベンチに座り、これまで幾度もくぐり抜けてきた土壇場で、タイムアウトの要請は適確。選手に「ポジションチェンジ、リバウンド、セーフティ」と、どれも基礎基本の単語を繰り返し、再び送り出した。
試合終了のブザーが鳴り響く。スコアは59-57。最終ピリオドで一度も見せなかった笑顔がはじけた。試合後のインタビューで「競技人口最多の神奈川というプライドや、選手を預かる責任もあったが、強化技術のスタッフなど、仲間みんなでできているという安心感があった。選手にありがとうと伝えたい」と話した。
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