市内のイベントに記者が参加して、その魅力を伝える体験レポート。今回は、レンタサイクル「ぐるりん小田原」で満開のソメイヨシノを追いかけること約2時間、カメラを襷がけして奔走した。
「桜はまだか」。自転車の貸出場所の一つ小田原駅東口駐車場へと向かう。お堀端通りには真新しい制服姿の学生たち。受付の際、記者は山道を視野に、迷わず電動自転車を選択。花見へ、いざ――。
城のお堀には人だかり。「この季節を皆が待っていた」。ほぼ満開のソメイヨシノが旅の始まりを告げる。
記者、今日の旅は設定をトレーニングに。久しぶりの自転車。初体験の電動タイプ。西海子通りの花々も楽しみつつ400mのストレートを駆け、漁港へ。磯の香りで深呼吸しながら海岸線に別れを告げ、星嵯城山トンネル付近で「電車と桜のパノラマを」という欲に駆られブレーキを利かせたが肝心の車両が来ない。
道を急がねばと再びペダルを漕ぐ。競輪場の桜に目を取られているうちに最初のアップダウンでギアを上げると、城山陸上競技場で練習に勤しむ高校陸上競技部の姿が。芝の手入れをするスタッフ。桜色はどれを取っても絵になる。坂を下り、わんぱくらんどを目指し、一気にギアチェンジ。小田原厚木道路の高架下付近で息があがる。「ゆっくりでいい、ゆっくりで」と自身に檄を飛ばすと辻村植物公園脇の桜が目の前に。「もう少し、もう少し」
ここで往路のゴールを諏訪の原公園に再設定。緩やかに下り、二度駆け上がると総世寺では染井と枝垂れが競演。思わず足を止め、最初で最後の給水ポイントに。力水を注ぎ込み、フラワーガーデン前の桜回廊が沿道からの声援のごとく咲き、チューリップも優しいハーモニーで背中を押してくれる。辿りついた同公園では、満開の桜の中でこいのぼりが出迎えてくれた。
あとは復路を一気に下る。酒匂川のほとりで遠くの桜を見ながらクールダウンを済ませ、レースという名の旅はゴールへ。上って、下る桜リレー。爽快だった。
▽貸出場所【1】小田原駅東口駐車場(【電話】070・5456・2288)【2】小田原城歴史見聞館(【電話】0465・22・5795)▽料金/普通自転車1日300円、電動自転車(※【1】のみ)1日1千円・4時間500円、保証金1千円(自転車返却時に全額返金)▽利用時間/9時〜16時30分
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