「第19回ODAWARAえっさホイおどり」の実行委員長に就任した 柏木 隆良さん 南町在住 40歳
縁で広げるえっさの輪
○…笑顔を浮かべ、まっすぐにこちらを見てリズミカルに話す姿に「人見知り」という自己分析を疑いたくなる。中学から大学まで中距離走で鍛え、現在でも1日30分を自分のために捻出し、走る。大柄で快活な印象そのままに「エネルギーの塊」といったところ。
〇…25歳で出会ったえっさホイおどりに今なお夢中だ。大賞受賞経験を持つチーム「聯(れん)」の代表でもある。入団したての消防団に、第1回えっさホイおどりを立ち上げ、当時の聯の代表を務める先輩がいた。誘われるままに練習を見に行き、「踊れなくてもいいから」という言葉を鵜呑みにして、すぐに舞台に立った。立ち往生こそないものの、もちろん満足のいく出来ではない。ある意味鮮烈なデビューだったが、一体感を持って踊る聯の雰囲気に強烈に魅かれた。「もう来ないだろうなと思われていたみたい」で、次の練習に再び顔を出したところ、「かえって驚かれた」と笑う。
〇…踊り手として参加する気持ちが強かったえっさホイの祭典に、今年は実行委員長として臨む。副委員長だった昨年まではまだ「上がいてくれた安心感」があった。会合が始まり、緊張と、トップとしての実感が伴いはじめた。
〇…本業は訪問の鍼灸マッサージ。学生時代、競技生活での故障をきっかけに進路を決めた。ちなみに、「おおらかで、分け隔てなく人と付き合えるところ」を尊敬している妻との出会いもえっさホイだ。二人の娘と3時間かけて300個の餃子を作る子煩悩なパパでもある。
〇…さまざまな場所で縁を感じるからこそ、大切にする言葉がある。先人の事業を受け継ぎ、自ら発展させて未来を拓くという意味の『継往開来(けいおうかいらい)』。「なにごとも、先輩たちが作ってきた道のおかげで今がある。実行委員長として10年先を見据えたスタートを切りたい。人の役に立って厄年を乗り切れたら」―。からっと笑える強さもある。
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