3年後の東京オリンピック・パラリンピックでブータン王国の事前キャンプ地が県内に決まったことを受け、誘致にあたった県と関係自治体などが13日、横浜市内で同国五輪委員会会長のジゲル・ウゲン・ワンチュク王子と協定を結んだ。
締結式には、黒岩祐治県知事と小田原・箱根・大磯の3市町長、学校法人などを運営する星槎グループの宮澤保夫会長が出席した。黒岩知事は「おもてなしの心を持ってしっかりと支えたい」と挨拶。加藤憲一市長は「心の豊かさや幸せを大切にしている点で尊敬すべき国。五輪の成功にとどまらず、末永くブータンとの友好が続くことを祈っている」とし、城山陸上競技場が改修を終えたことにも触れ「すばらしい緑のフィールドを含め、生まれ変わった施設で選手の皆様をお迎えしたい」と述べた。
一方のワンチュク王子は「施設環境がとても整っていて立地も良かった」と、昨年の候補地視察で好印象を持ったと説明。「スポーツを通じて、両国の間でより素晴らしい関係が生まれることを願う」と語った。
選手団は15人想定
ブータンは陸上とアーチェリー、射撃競技で東京五輪出場を目指しており、選手団は15人ほどの規模を想定しているという。昨年のリオデジャネイロ五輪では、射撃とアーチェリーに1人ずつ選手を送り込んでいる。
選手の滞在中、受け入れる自治体ではさまざまな交流を実施予定。「ブータンの選手を応援することで生まれる友情が、両国間の友好の太いパイプになる」と黒岩知事は期待を込めた。
県内での事前キャンプ実施国は、エリトリア国と英国、リトアニア共和国に続き4カ国目。小田原は、エリトリアに続いて2カ国目となった。
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