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孤食対策から地域の居場所へ 「はまっこてらす」が開設1年

教育

公開:2017年6月24日

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配膳風景。食べきれる量を自己申告させることで自立心を育てる工夫も
配膳風景。食べきれる量を自己申告させることで自立心を育てる工夫も

 子どもたちに無償で食事を提供する「子ども食堂」。貧困や孤食の対策として全国的に広がりを見せる中、昨年開所した「はまっこてらす」が、6月で1年を迎えた。1年間で見えてきた成果、課題を追った。

 「こんにちは〜」。車一台がどうにか通れる程の住宅密集地にある、酒匂4丁目の小田原市集会所。「はまっこてらす」の開所日にあたる毎月第2水曜日になると、子どもたちの声が一段と大きく聞こえてくる。室内ではさまざまな世代の人たちが、和気あいあいと過ごしているのが印象的だ。

 当初は孤食対策の色合いが強かったが「いわゆる孤食の子はほぼいない。みんな、楽しいからここに来てくれているようです」と運営団体の『チーム・そよ風』本多孝子代表は話す。てらすの存在を学校便りで知った小学3年の女児は、友人と参加するように。「放課後も友だちと一緒にいっぱい遊べるの」と、塗り絵などを楽しんだ後、仲良くハンバーグを頬張っていた。食事はせずに遊ぶだけの子もいれば、食後に宿題を片付け、スタッフに送られ帰宅の途につく子もおり、参加動機はみな異なる。年齢も地域も目的も問わず、広く開放することで「地域の居場所」という地位を確立しつつある。

善意とボランティアの支え

 1年間で、活動に対する支援も広がりをみせている。昨年、初開催の様子が全国紙に掲載されると、横浜や伊勢原など市外からも、金銭のほかに野菜など食材が寄せられるようになった。当日飛び込みで食材を持ち寄る人もおり、急きょ一品増やして提供されることも。 また、6月14日には奉仕団体の小田原ロータリークラブがクラブ費と会員からの募金9万3500円を直接届けた=下写真。「子どもは地域の宝。今後もさまざまな形で支援していきたい」(木村隆也会長)と見守る輪も大きくなってきている。

 一方、課題は担い手の育成だ。現在、会員11人を中心に、ボランティアと協力して調理や送迎などを分担している。だがボランティアは月によって人数が変動し、スタッフも含め、多くは高齢者。「人の手が多ければ、それだけ子どもたちと接する機会も確保できる」(本多さん)。会員間で子どもへの接し方など定期的に勉強会を重ねるのと並行して、思いに賛同するボランティアも募り、安定的な運営を目指していく。

 次回の開所日は7月12日(水)、午後3時30分〜7時頃。また8月9日(水)午前11時頃からは、うどん作り体験を実施。同23日(水)には会場を県営小八幡団地集会所に移し、開催予定。問い合わせは本多さん【携帯電話】090・1438・2461へ。

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