市内で飲食店を経営する栄町在住の大垣徹晃さん(50)が9月下旬に中国・如皋(ルガオ)で開催された「第20回アジアマスターズ陸上競技選手権大会」に出場。M50の部(50〜54歳)の200mで見事、銅メダルに輝いた。
大垣さんは同大会で100mと200mにエントリーしていた。200mの前日、発熱のため「明日は棄権しよう」と、いったん出場を断念し、酒を飲んで就寝した。ところが、朝になると、体調が回復。気楽な気持ちで試合にエントリーした。結果、25秒73で銅メダルを手にした。「泣いたよー。日本代表として走る、子どもの頃の夢が叶った感じがした」と、その瞬間を思いだし、目頭を熱くする大垣さん。2日後に出場した100mは5位だったが「200でもらえたからよかった」と笑顔。
大学時代、陸上部に所属していたが「全日本」への夢は叶わなかった。39歳の時マスターズの存在を知り「悔しかった思いをはらそう」と練習を再開。44歳でマスターズデビューした。
城山陸上競技場で練習を重ねているうちに、マスターズで活躍する先輩、石田一夫さん(64)と出会う。「走り方はもちろん、長く続けるこつを教えてもらった」。以降、石田さんを「師匠」と呼び、目標とした。銅メダルが決まり、一番に電話したのも師匠だった。
受賞の報告を受けた石田さんは「3位入賞おめでとう。念願の国際大会でのメダルゲットやりましたね。加齢に逆行し記録更新をしての快挙、素晴らしい。次は世界大会でのメダルを」と語った。
大垣さんの現在の100m自己ベストは12秒30。目標は「100mを11秒台で走る50代。日本で数人いる中の1人になりたい」。