開成町 新町長に府川裕一氏 選挙翌日に初登庁 職員ら約80人が出迎え
露木順一前町長の自動失職に伴い4月24日、13年ぶりに実施された開成町長選挙。新人同士の一騎打ちとなった選挙戦は、4850票を獲得した元町議会議長の府川裕一氏(55)が、元会社役員の山本研一氏(57)を1239票差で破り、初当選を果たした。投票率は68・35%で、前回(平成10年 77・39%)より9・04ポイント下回った。府川氏は翌25日に初登庁し、町職員らに拍手で迎えられた。
府川氏は25日の早朝5時から8時まで雅子夫人と開成駅前に立ち、当選のお礼を述べた。その後、8時30分に初登庁すると、役場前では町職員ら約80人が新町長を出迎えた。
役場を代表した女性職員から花束を受け取った府川氏は「皆さん方の働きやすい職場を目指し、また町民の皆さんのためにこれから命がけで働かせて頂きますので、よろしくお願い致します」と決意を述べた。
本紙の取材に府川氏は「自治会長2年の経験から“開成町の宝は自治会活動”と実感した。活動を積極的に支援していきたい。また東日本大震災を教訓に、津波や酒匂川の氾濫などの水害を想定した防災計画の改定が必要。町民の命に関わる事なので、最優先で取り組みたい」と語った。
2氏の出馬表明から告示までわずか1週間という異例の短期決戦となった今回、府川氏は自治会長OBらの支援を受けながら、地区ごとの街頭演説などで自身の考えを訴えた。
24日の当確後、府川氏は選挙事務所に集まった支持者の一人ひとりに頭を下げ、握手を交わして喜びを分かち合った。あいさつでは「2年間の自治会長経験が私の新たな源となった。今回の選挙は、県議選で敗れてからの4年間で府川がどう変わったか、今までの府川とは違うことを町民に示すことができるかが勝負と思っていた。露木町長の後は府川しかいない、と自信を持って訴えることができたのも、私を変えてくれた皆様のおかげ。今、スタート地点に立った思い」と述べた。
府川氏は開成町延沢在住。東京理科大学経営工学科卒、元開成町議会議長。NPO法人理事長。
敗れた山本氏は「民間での経験を町政に活かしたい」と訴え、精力的に活動したが及ばなかった。
山本氏が「今回の結果は私の不徳の致すところ。大きな選挙となったが今後、町が二分しギクシャクすることが無いよう陰ながら支えていきたい」と述べると、支援者から「ご苦労様」「また4年後がんばろう」などの声援が寄せられた。
支持者と当選を喜んだ(24日)
敗戦の弁を述べる山本氏
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