県西土木事務所の初代所長 河原 正幸さん 東京都町田市在住 59歳
インフラ整備のエキスパート
○…この4月に松田土木事務所と小田原土木事務所を再編し、新たに2市8町を管内として設置された県西土木事務所の初代所長に就任した。前松田土木事務所長。職員たちには初日に「歴史ある地域での新たなスタート、地域からの期待も大きい。一致団結し、このメンバーで新事務所の礎を築いていこう」と激励した。新所長としては「酒匂川2号橋や南足柄市と箱根町を連絡する道路、酒匂川の堆積土砂の処理などの大きなものをはじめ、継続的に取り組んでいく事業は多い。所管区域が広がったことで、これからはより広域的な視点からそれらに取り組んでいくことができる」と抱負を語り、穏やかな表情の奥に熱意を覗かせた。
○…東京都町田市の出身。いつの頃からか”橋”に強い興味を抱くようになった。「石製の橋や山岳地帯にかかる橋など、橋には様々な姿がある。橋が開通することで交流が生まれるなど、地域への影響も大きい」。その不思議な魅力に誘われ、早稲田大学の土木工学科へ入学。さらに進学した大学院では、橋梁が専門の教授の下で研鑽を積んだ。就職も「人の役に立ちながら、橋に関われる仕事がしたい」と県庁に入り、土木の専門家として県内各所に赴任。「これまでに県内で5つの橋に関わることができた」と笑みをもらす。
○…東京湾アクアラインや第2東名、リニア中央新幹線などの計画策定にも関わった。「計画当時はどれも夢物語のようだったものが今、次々に実現化してきている」と感慨深げに目を細める。松田土木には昨年6月に赴任。県西地域は初めてだったが「環境に優れ、これからの発展が期待されている地域。やりがいがある」と感じたという。
○…冬にはスキー、普段はスロージョギングを楽しむなどスポーツ好き。一方で部屋に大きな水槽を置いて、熱帯魚を日常の癒しとするなど趣味は幅広い。経験豊富なリーダーが県西のインフラ整備を牽引する。