南足柄市千津島 新名称は「金太郎ふじ祭り」 個人の庭の花から広がる人の輪
「長井さんの野ふじ」で親しまれている、南足柄市千津島の長井光枝さん(78)宅に咲く約40本の野ふじ。開花時期になると近隣をはじめ東京や横浜からも大勢の人が訪れる。今年から名称を金太郎ふじ園にし、庭開放の日を「金太郎ふじ祭り」とした。
「年々、東京や鎌倉、横浜など遠方から見に来てくださる方が増えてきているんです」と長井さん。ふじといえば、南足柄。南足柄といえば金太郎――。「金太郎を名前にした方が場所のイメージがわかりやすい、といったお客さんの言葉がヒントになりました」
見事な花や香りで多くの人々を魅了する野ふじは、夫の高平さん(84)が45年ほど前に山から移植し自宅の前庭で丹精込めて育ててきたもの。高平さんは今年2月に病気で亡くなった。「花が好きで、ふじの花に惚れ込んでいました」。7mにも及ぶ木もあるふじは、丸太を支柱にし、枝は孟宗竹で支える。花が終わると一輪ずつ摘むなど手間隙をかける。昨秋には台風で大きな被害にも遭った。「ここまでこられたのは皆さんの協力があったから。感謝の気持ちでいっぱいです」。花は高平さんの意思を受けて、家族やボランティアの人たちで継承していく。金太郎ふじ祭りは28日(土)〜5月10日(木)、9時半〜18時予定。問合せは市観光協会【電話】0465・74・2111。
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