警視庁が「振り込め詐欺」に代わる実態に即した新名称として発表した「母さん助けて詐欺」。前兆電話が、松田警察署管内で増加していることがわかった。
同署に寄せられた前兆電話の相談件数は、今年に入ってから33件(5月20日現在)。昨年同時期は2件だった。とくに3月末から増えてきており、多い時には1日に5、6件の相談が寄せられる日もあった。
20日には70代の夫婦宅に息子を名乗る男から「電車で700万円の小切手が入ったかばんを無くしてしまった。銀行等には手配してストップしているが、実家の電話番号も届けてあるので連絡があるかもしれない」と携帯から電話があり、1時間後に駅職員を名乗る男から「かばんが見つかった」と連絡があった。20分後に再度息子を名乗る男から「かばんを回収したが、小切手が無くなっていた。上司が500万円を用意してくれたが200万円足りない」と金銭を要求する内容の前兆電話があった。
同署では「防災無線やパトカーでの広報などで手口の周知を図っている。同様の電話がかかってきたというケースもあり、継続していきたい。検挙も大切だが被害の未然防止が第一。振り込みを求めず、金銭を回収に来るケースが増えているので、浸透している『振り込め詐欺』に加えて『母さん助けて詐欺』の普及も図っていきたい」と語る。
同署管内では昨年3件、被害総額548万5千円の振り込め詐欺が発生した。
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