首都圏に記録的な大雪が降った8日、山北町中川の三保地域でも記録的な積雪となった。9日から10日にかけては地域住民らが降り積もった雪を取り除く作業に追われるなど影響が続いた。
丹沢湖と中川温泉を中心に集落が広がるこの地域は同町の三保地域に位置する。国道246号線の清水橋から伸びる県道76号(山北藤野線)沿いにある丹沢湖では32センチの積雪があった。246号線から約15キロ先の標高540メートルにある県の施設「西丹沢自然教室」では、2月6日にこの冬一番の冷え込みとなるマイナス6度を記録。8日未明からの雪で積雪が50センチを超えた。
ぶなの湯
西丹沢自然教室から約5キロ下った中川温泉で山北町が経営する日帰り温泉「ぶなの湯」は、9日と10日の2日間にわたり臨時休館を余儀なくされた。
館長の渡辺悟さん(62)は「9日朝から職員総出で雪かきをしたがとても追いつく量ではなかった。ここで生まれ育ったがこんな雪は初めて」と目を丸くした。 9日朝の積雪は45センチ。吹きだまりでは60センチを超えた。40台分の駐車場に積もった雪を職員総出で除雪し、11日の祝日には3日ぶりに営業を再開。「しばらくは雪景色の温泉が楽しめそう」と話した。
三保小・中学校
丹沢湖畔にある山北町立三保小学校(山崎恵美子校長・児童数21人)と同三保中学校(山口君儀校長・生徒数11人)では10日、教職員らが県道沿いの通学路で雪かきに追われた。
教職員3人と学校近くのバス停周辺で作業した山崎校長は「下校時間までに一人分ぐらいが歩く幅は確保したい」と、持参したスコップで雪を取り除くなど汗を流していた=写真。
中川温泉
中川温泉で温泉宿「信玄館」を営む井上俊之さん(51)は「8日から11日までは冬の繁忙期となるはずだったが8日と9日は雪でキャンセルが相次いだ。昨秋の連休にも台風や大雨が続き、この冬は雪。自然には逆らえません」と話した。
三保地域では周辺の温泉宿でも予約のキャンセルが相次ぎ、地域住民が歩道の除雪作業に追われるなど影響は週半ばまで続いた。
足柄版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|