日本に滞在する外国人の若者を町へ招き、観光資源を発掘する「やまきた町歩き」が、23日と24日に山北町内で行われた。山北町が地方創生の観光関連事業として初めて実施した。
「町歩き」のモニターツアーに参加したのは韓国、中国、フィリピン、ブラジル、オーストリア出身の留学生ら20代の男女5人。
山北町から依頼を受けた公益財団法人かながわ国際交流財団(横浜市神奈川区)が、大学関係者などから紹介を受け参加者を募った。
新松田駅に集合した5人は町が手配した大型タクシーに乗り、大野山山頂や谷峨の東名高速道路の橋脚を見学。中川上流の西丹沢自然教室の付近の森で、人気の森林セラピーを体験し、地域の主婦が考案したご当地弁当「みほ弁」を堪能した。
熱心にメモ
宿泊先の中川温泉・信玄館では、山北町観光協会の池谷荘次郎会長や山北町商工会の井上俊之会長、キャンプ場経営者や商店主、役場職員らと観光地「山北」の可能性などについて意見を交わした。
横浜国大の留学生テン・シューさん(25)は「横浜駅で三浦市のポスターを見て三浦半島へ出かけた。外国人へ向けたポスターを都心の駅に貼っては」と提案。留学後に横浜で就職したジョナビル・セロさん(26)は「東名の大きな橋が日本のアニメに登場する場所に似ていて興奮した」と、新たな観光資源の発掘にもつながる感想を話していた。
韓国のチョ・ユンソンさん(23)は「日本で買えるものは韓国でも買える。ショッピングや食事ではなく自然を生かした五感を使う体験がいいのでは」と話し役場の職員らが熱心にメモをとっていた。
町は今後、参加者からレポートを受け取り、観光施策の参考とする考え。
国際化に対応
山北町では山北駅前の観光協会や丹沢湖記念館に無料の無線LANを設置。森林セラピーには外国語対応タブレットやパンフレットを導入するなど外国人観光客を受け入れる態勢を整えている。12月には観光協会のホームページがリニューアルされる予定で活性化に期待が寄せられている。
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