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外科医に聞く 医療レポート足柄上病院シリーズ25 身体に優しい手術 取材協力/県立足柄上病院
――昔と今で手術はどう変わりましたか。
1990年代になり内視鏡下手術(以下、鏡視下手術)が始まり大きく様子が変わりました。従来は大きく切開する手術が主流でしたので、回復が遅れ退院まで時間がかかっていました。
――最近はどうですか。
鏡視下手術は開腹手術とは違い、大きな切開はしません。1cm程度の小孔を数カ所作り、柄の長い手術器具やカメラモニターなどを使い手術します。
――利点と欠点は。
個人差はありますが、鏡視下手術の利点は傷が小さく術後の痛みが通常の手術より軽い、術後の回復も早く身体にかかる負担も少ないため入院期間が短縮され早期社会復帰が可能です。一度に見える視野が限られていることや難易度が高く、一部の症例に対しては行えないことなどがあります。
――どんな手術に鏡視下手術を用いますか。
胃癌、大腸癌、胃十二指腸潰瘍穿孔、胆石症、胆嚢炎、虫垂炎、自然気胸や肺腫瘍(良性、悪性)、鼠径・大腿ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア、腸閉塞など多岐にわたります。
――足柄上病院での実績はどうですか。
平成26年度に592例の手術を行い253例が鏡視下手術でした。胃癌32例中15例、結腸癌・直腸癌74例中40例、腸閉塞17例中6例、胆石胆嚢炎62例中57例、虫垂炎73例中52例、鼠径ヘルニア83例中73例、自然気胸は10例中10例で鏡視下手術を行いました。当院の外科医は神奈川県立がんセンターなどの専門病院で修練した医師が多く、鏡視下手術の利点を生かしながら、身体に優しい手術を念頭に置いています。
地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立足柄上病院
神奈川県足柄上郡松田町松田惣領866-1
TEL:0465-83-0351
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