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足柄版 公開:2016年1月23日 エリアトップへ

大井町産業まつりの農産物品評会で県知事賞を受賞した 瀬戸 篤さん 大井町山田在住 77歳

公開:2016年1月23日

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”笑顔になる”野菜を

 ○…第56回大井町産業まつりの農産物品評会に出品した深ねぎが、自身2度目となる神奈川県知事賞を受賞した。「人を笑顔にできる野菜を育てたい」。大きくまっすぐに育てるために雑草の駆除にピンセットを用いるなど、手間と愛情を惜しみなくかける。「ともに97歳で亡くなった父と母はとても几帳面な性格だった。丁寧に野菜を育てる姿勢をずっと近くで見てきた」。野菜作りの基礎は自然に身についたものだ。

 ○…みかんや柿、ねぎに大根、ほうれん草…。祖父や父から受け継いだ下山田の6反ほどの農地で、年間30種以上の野菜を育てる。小学生の頃から農繁期には兄弟と一緒に畑仕事を手伝っていたが「自分が継ぐことは考えていなかった」という。吉田島農林高校を卒業後に小田原市にあったコニカに就職。36歳で独立し、電子部品などの加工を行う製作所を立ち上げた。一線を退いた父から畑を受け継ぎ、60歳から加工業との兼農生活を始めた。

 ○…4人兄弟の長男として農家を継ぎ、2女1男と4人の孫に恵まれた。最愛の妻を「愛おしい孫娘」と迎え入れてくれた祖父、親族を包み込む父の背中。2人の家長の”家族への想い”を間近で感じ、そんな2人を「尊敬できる父親像」に挙げる。「祖父と父がそうしていた」ように、年始や祭り、農繁期には親族一同で食卓を囲む習慣を守り続けている。夢は「時間を作って親戚みんなを旅行に連れていくこと」

 ○…育てた野菜を子どもたちや親戚に送ることから、自家用の野菜は無農薬で育てる。消費者目線では「虫食い野菜」は価値が付かず、無農薬栽培の実現はまだ叶わないが、「市場に出す野菜もできるだけ無農薬に近づけたい」と、こまめに畑に通い、虫を取り除く地道な作業を続ける。「野菜作りの一番の喜びは、あげた人の笑顔が見られること。これからも受け継いだ畑で良い野菜を育てられるよう、努力は続けていきたい」

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