足柄平野の地域資源を見直し、体に良い暮らし方を考える催しが2日と3日に南足柄市内で開かれ、両日を通して県西地域から約150人が参加した。国の地方創生大学連携事業として、事業主体の横浜薬科大学総合健康メディカルセンター(横浜市戸塚区)が企画し、県市行政と南足柄市を拠点に野外教育事業や温泉事業などを展開する(株)足柄グリーンサービス(桜井孝一代表取締役会長)が協力した。
初日は南足柄市体育センターでの座学、2日目は大雄町の温泉施設おんりーゆーに会場を移し、食事や運動、入浴を楽しみながら日ごろは気づきにくいポイントなどを学んだ。
同大の渡邉泰雄教授は「県西は地域資源の宝庫。みかんや足柄茶など日常にあるものに産業化のチャンスが潜んでいる」と述べ、未病産業による地域経済の活性化に期待感を示した。
喩静准教授は「みかんの皮(陳皮)や摘果して捨ててしまう使い道のない未熟みかんにも消化器や循環器、認知症に効く成分が多く含まれている」と話していた。
小田原市から参加した60代の女性は「昔から伝わる食べ物の良いところを思い出した。機会があればまた参加したい」と話していた。
取り組みの背景
神奈川県が提唱する「未病を治す」取り組みには、人生を終えるまでできるだけ健康でいる「健康寿命を伸ばす」視点と、農作物や温泉など地域資源を活用して「経済活動を促す」2つのねらいがある。
県はこれらの視点を事業化する「県西地域活性化プロジェクト」を展開。地方の人口減少に歯止めをかける国の地方創生を活用した事業では「産官学金労言」など、地域における幅広い分野の新たな連携が重要視されている。
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