振り込め詐欺の被害が、今年6月までに昨年よりも多いペースで発生していることが分かった。松田警察署は「特に管内は顔見知りを装い、直接自宅に金銭を取りに来る”受け子”が多発している。手口が巧妙化しているので気を付けて欲しい」と注意を促している。
松田署によると、今年1月から6月20日までに管内で発生した振り込め詐欺の件数は9件。被害額は2248万円だった。昨年1年間の11件・2900万円にわずか半年で迫る勢いだ。未遂に終わった前兆の電話も、5月までに59件が確認されているという。
生活安全課の姉川圭介課長は「手口が巧妙化している。警察官をかたる場合も、所属課まで名乗るため、だまされやすい」という。
最近は、直接自宅に現金を取りにくるケースが多発。「連絡がかかってきた人は詐欺とは思わないので、自分では気づかない場合が多い。そのため被害に遭いやすい」と分析する。
金融機関と連携して対策
そんな中、金融機関と警察が連携して被害を防げたケースがあった。5月12日、さがみ信用金庫関本支店(植田博支店長)の職員、福田智さんが利用客の異変に気付き、自宅まで訪れて説得。詐欺を未然に防いだ。
鎌田耕造署長は6月8日、関本支店に感謝状を贈呈。福田さんは「お客さんは信じているので、冷静に判断しづらい。大切な財産を守れてよかった」と安どの表情をみせた。
また南足柄市の交番と駐在所に、不法投棄と詐欺撲滅を訴えるステッカーを掲示。市民から匿名で寄付されたマグネットを活用している。姉川課長は「大変ありがたい。警察にすぐ相談できない場合も多い。金融機関やボランティア団体と協力し、詐欺撲滅を目指したい」と話した。
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