松田町寄活性化のため活躍している 渋谷 薫さん 松田町寄在住 67歳
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○…過去最高となる8800人が訪れた、松田町寄(やどりき)の『若葉まつり』で実行委員長を務めた。天候にも恵まれ、町民から寄付された140匹のこいのぼりが晴天に翻った。「協力してくれた皆さんのおかげ」と成功裏に終わったまつりを振り返る。自然休養村の運営協議会長や養魚組合長も兼任し、7月にグランドオープンとなる隣接するドッグランの運営にも関わるなど、寄を盛り上げようと多忙な毎日を送る。
○…寄のお茶農家で、4兄弟の長男として生まれ育った。小さな頃は近所の子どもたちを連れて、山や川を駆け回った。当時の吉田島農林高校を卒業後、会計士を目指して勉強しながら職に就いた。30歳で大正から続く大手砂利屋の織戸組に転職し、会計を活かしての事務や現場など、定年まで勤め上げた。サラリーマンをしながら青年団や組合の仕事を父親から徐々に引き継いでいった。「地元のため」と抵抗はなかった。
○…アサヒビールを飲みながら横浜DeNAベイスターズを応援するのが楽しみ。「今年は投手がネックかな。先発がもう一枚二枚ほしいね」と、野球を語りだすと止まらない。ファンクラブに入る肝入りで、家族旅行は沖縄でのキャンプ視察が恒例だった。妻と子どもの3人住まいで、愛娘は町内で保育士として働く。「詳しくは聞かないけど、巣立っていくさみしさ半分、やっぱり成長はうれしいね」と目を細めた。
○…「自然豊かで人情味溢れるまち」と愛してやまない地元をいかに活性化していくか―。名物サクラマスの燻製を生み出し、地域の食材を使ったレストランもオープンする。町外に松田の素晴らしさを発信するため移動式の囲炉裏を活用。遠くは千葉まで行き、イベントに出店するなど工夫を重ねている。町は自然休養村のリノベーションに力を入れる。「一人じゃ何にもできないけれど、みんなで少しずつでも」とチャレンジは続いていく。